農業共済事業

果樹共済

対象となる作物

  • りんごりんご
  • ぶどうぶどう
  • なしなし
  • もももも
  • かきかき
  • すももすもも

加入できるのは

果樹の種類「りんご、ぶどう、なし、もも、かき、すもも」の類ごと(災害収入共済方式においては種類ごと)に5a以上栽培している農業者です。
また、災害収入共済方式・全相殺方式は、生産量のおおむね全量をJA等に出荷し、出荷数量・価格・品質等について資料の提供を得られる農業者です(青色申告または白色申告書の帳簿等を含む)。

補償の主な内容について

加入できる方式の種類は次のとおりです。

  • 半相殺減収総合方式 : 農家単位で、被害樹園地の減収分のみにより損害を把握する仕組み
  • 全相殺減収方式 : JA等の出荷資料、青色申告書、白色申告書の帳簿等により損害を把握する仕組み
  • 災害収入共済方式 : JA等の出荷資料から収穫量及び生産金額を把握する仕組み
  • 地域インデックス方式 : 長野県統計単収に基づく農家単位の収量の減少分により損害を把握する仕組み(個人ごとの減収量では評価しません)

半相殺減収総合方式

種類 補償期間 対象となる共済事故 支払対象 補償限度割合
一般方式 花芽形成期~収穫期 自然災害(地震・噴火を含む)、病虫害、鳥獣害、火災による果実の減収 3割、4割、5割を超える損害 7割、6割、5割のうちから加入者が選択
短縮方式 発芽期~収穫期 自然災害(地震・噴火を含む)、病虫害、鳥獣害、火災による果実の減収 3割、4割、5割を超える損害 7割、6割、5割のうちから加入者が選択

全相殺減収方式

種類 補償期間 対象となる共済事故 支払対象 補償限度割合
全相殺減収方式 花芽形成期~収穫期 自然災害(地震・噴火を含む)、病虫害、 鳥獣害、火災による果実の減収 2割、3割、4割を超える損害 7割、6割、5割のうちから加入者が選択

災害収入共済方式

種類 補償期間 対象となる共済事故 支払対象 補償限度割合
災害収入共済方式 花芽形成期~収穫期 自然災害等による果実の減収又は品質の低下を伴う生産金額の減少 2割、3割、4割を超える損害 8割、7割、6割のうちから加入者が選択

地域インデックス方式

種類 補償期間 対象となる共済事故 支払対象 補償限度割合
地域インデックス方式 花芽形成期~収穫期 自然災害(地震・噴火を含む)、病虫害、鳥獣害、火災による果実の減収 1割、2割、3割を超える損害 9割、8割、7割のうちから加入者が選択

共済金額(補償金額)について

(収穫量×補償割合)×kg当たり価格 ※標準収穫量(平年収量)は、品種・樹齢・栽培形態により定められています。
※㎏当たり価格は、過去一定年間における平均価格を基に毎年国から示されます。

【計算例】
半相殺減収総合短縮方式で補償割合70%、kg当たり価格210円/kg、ふじ3,000kgの場合
3,000㎏×210円×70%=441,000円(千円単位とする)

共済掛金(農家負担共済掛金)について

共済金額×掛金率−国の負担額(国が半額を負担します) ※防災施設を設定している樹園地については、共済掛金が割引となります。

【計算例】
上記の例で掛金率を6.0%とした場合
共済掛金
441,000円×6.0%=26,460円
農家負担掛金
26,460円−26,460×50%(国の負担額)=13,230円

防災施設割引について

りんご、ぶどう、なし、もも 、かきについて、特定の防災施設(防霜ファン等)が設置されている園地について、共済掛金率の割引(防災施設割引)を受けることができます。

主な防災施設と割引率
樹種名 防風ネット 防霜ファン 多目的ネット 防ひょうネット 防鳥ネット 雨よけ施設 防蛾灯
りんご 5% 5% 35%        
ぶどう 5%   10%   5% 30%  
なし 5% 5% 40% 30% 5%   5%
もも 5% 5% 10%       5%
かき 5% 5%   10%      

※多目的ネットとは、防風・防ひょう・防虫・防鳥の目的としたネットをいう

共済金の支払いについて

共済金額×支払割合 共済目的の種類等ごとに損害割合が一定割合を超える被害が発生した場合に、共済金額に損害割合に応じた支払割合を乗じて算出される額が共済金として支払われます。

損害割合に応じた共済金の支払割合

半相殺減収総合方式
損害割合(%) 21% 31% 41% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
共済金支払割合(%) - 1 14 29 43 57 71 86 100

【計算例】
上記の例で損害割合を50%とした場合
(半相殺減収総合方式)
441,000円×29%=127,890円

損害評価方法について

半相殺減収総合方式の損害評価は、組合員が被害申告する園地の見込収穫量を自己申告をしていただき、組合は、申告園地の抜取調査を行い、組合員内のバランスを調整(修正)して見込収穫量を決定します。これを「農家申告抜取調査」と言います。
その他の方式は、被害申告全園地と無被害園地の一部を確認調査します。これを「共済事故確認調査」と言います。

お支払いできない被害

肥培管理や病害虫防除が不適切な場合など、対象となる災害以外に減収の原因がある場合は、支払われる共済金が減額されることがあります。

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